『愛着・アタッチメント』とは、探索をしていて不安になった子どもが、保護者や保育者のもとにもどり安心感を感じる事で再挑戦できるようになるという考え方です。
恐くて不安な時にしっかりと特定の大人にくっつき、その度ごとに安心感を確実に得られていた子どもほど、「何かあればあの人のところに行けば絶対守ってもらえるはず」という確かな見通しを持つことができるようなる分だけ、徐々に、あまり人にベタベタくっつかず、依存せずに、ちゃんと一人でいられるようになるということです。
つまり、恐い時、不安な時に人と身体的および心理的に確実にくっつくことができたという経験が、子どもが一人でいられる力、すなわち自律性の発達をもたらすということです。
いつも子どもの後を心配してついて回ったり、先回りして子どもがいやな思いをしなく済むようにしてあげることではなく、子どもの自律的な活動を背後から温かく「見守る」こと、そして「応援する」こと(=「安心の基地」としての役割)、しかし、子どもが恐れや不安などのシグナルを送ってきたり、自ら駆け戻ってきたりした時には、その気持ちに「寄り添う」こと、そしてその崩れた感情をしっかりと元通りに「立て直す」こと(=「安全な避難所」として役割)を関わりの中で大切にしています。